太鼓館 西正寺穂純
プライベートルーム
西正寺穂純の新居浜太鼓祭り回想録(27)

平成17年 16(日)17(月)18(火)

●平成17年は松乃木太鼓台の新営と角野新田、中須賀、西町各太鼓台の新調が重なり、本祭り前からお披露目運行が各地で行われるなど祭り前からの盛り上がりも相当なものでした。加えて、台風被害など祭り運営を阻害する要素は見当たらない、秋の喜びをいっぱいに享受できる嬉しい祭りになりました。

●本祭り前の10月2日(日)、中須賀太鼓台の新調お披露目の日、私は、午後沢津を訪ねました。午後2時頃から新調の中須賀太鼓台が新高橋を渡り沢津漁港まで運行するイベントに新営の松乃木太鼓台が同行するという豪華なプレ祭りがありました。午後1時ごろ労災病院に着き、有料駐車場に車を置きました。まだ祭りの予感はしませんが、周囲の雰囲気は何かざわざわしていて、同好の士も大勢居そうです。少しぶらぶらしましたが、居ても立っても居られなくなり、自治会館まで行ってみることにしました。私のお目当ては、新調中須賀もさることながら、新居浜49番目、川東西部8番目、八旛氏子7番目の太鼓台新営松乃木太鼓台の出来具合いが気になって気になって仕方なかったのでありました。

●労災病院から東へ歩き、西沢津バス停を過ぎ、たまもタクシー交差点を北行きすれば松の木自治会館があります。松乃木太鼓台はちょうど自治会館を出るところでした。松乃木太鼓台の様子はインターネット画像で見たことはありましたが、生松乃木にはこれが初対面でした。松乃木はたまもタクシー交差点から東進し、サークルK宇高店で時間調整した後、労災病院近くの喫茶ピエロの巣三叉路付近で中須賀を待ちます。指揮者が前棒を上げて房をしまうように指示していました。これじゃ、まるでケンカスタイルですが、良いのでしょうか。

●さて、西方を眺むれば、少し賑やかになってきた様子です。中須賀です。西進して新高橋を渡る中須賀太鼓台を初めて見ます。天幕が最初に見えましたが、去年までより桝目が大きくなったような気がしました。指揮者が法被なのも良い感じです。中須賀が松乃木を見つけました。指揮者が「ウヒョー、房しもとるぞ〜」などといいながら早足になりました。

●あっという間に労災病院を過ぎ、2台の太鼓台は喫茶ピエロの巣前で交わります。松乃木と中須賀は川西スタイルのケンカルックを展開しましたが、すべて舁き夫、観客の顔は満面の笑みです。私の心も、嬉しさのあまり、体中の血がぐるぐる回っているのが分かります。とにかく嬉しいです。

●さて、松乃木太鼓台の模様を見分しましょう。ちょっと見た感じはまるで先代中須賀太鼓台でしたが、いろいろな箇所で変更が施されていました。天幕はいわゆる旭天幕のようです。太陽の部分はもちろん赤色ですが、旭光の部分には青色が入っています。この図柄は過去にどの太鼓台も着けたことがないと思います。わざと、重の頂点からセンター位置をずらして着けているいるようにも思えます。正面と向面とでは見え方が全然違います。正面からは真っ赤な太陽が、向面からは旭光が多く見えます。重の旗は松乃木の文字を金糸で円くデザインしたものが4枚でした。

●括りの巻きと幕の貫きはエンジ色、中須賀カラーですからえび茶色という方が正しいのでしょうか。幕は中須賀でお馴染みだったあの豪華な幕でした。符号の部分を錨から巴に縫い直していましたが、見慣れていないせいか少し違和感がありました。名札はついていませんでした。松乃木太鼓台お披露目の時には、子供太鼓台と同様のゴシック体で縫われた名札があり、唯一松の木テイストを感じたのですが、外されていました。今後が心配です。

●法被もえび茶色、背文字は松乃木の枠囲みです。裾には三つ寄せ松の模様がありました。特殊法被は背文字が金色です。松乃木の法被は全体に澤津太鼓台のそれを思い出させます。良く似た法被は友好の証でしょうか。襟には八旛神社氏子中と書かれています。氏子中は少し異議ありの感もあります。八旛神社氏子とか八旛神社祭礼の方が良かったかなと思います。

●中須賀と松乃木が2台横に並びました。新調したて縫いたての中須賀太鼓台の美しさは皆が認めるところでしょうが、松乃木の幕も全然見た目負けしていません。むしろ、更に貫禄を増したようにさえ思います。純金・本金の幕が少ない川東・川東西部の中では古いながらも他とは違ういぶし銀的な異彩を放ち続けることでしょう。

●このあと、両太鼓台は北行し沢津漁港を目指しました。中須賀は漁港入りしてからも清水町内有力者宅でしょうか、一軒ずつ軒付けするように運行していました。西端まで運行していた中須賀が、また早足になり、今度は指揮者が「お〜い、幕外しとるぞ〜」と言って舁き夫を鼓舞し、松乃木相手にケンカルック第2弾のご披露という幕もありました。場内は、いつの間にか、もの凄い人出となりました。本祭りまで2週間あまりありますが、一早く本祭りモードに突入してしまいました。

●次に、新調中須賀を見分します。ちょと見は先代と変わりませんが、幕図柄が変更になっています。先代では高覧幕にあった清盛の日招き4枚続きがそっくりそのまま上水引きに移動して、新しく高欄幕には志度寺海女玉取りを復活させてました。こちらも4枚続きです。玉取りと言えば楠崎太鼓台に例がありますが、部分の配置が少し異なっていました。正面に龍頭と海女を一緒に描いた構成です。

●新調中須賀太鼓台の正面は、上水引に清盛の図、高覧幕に海女の図がセットされて、とても豪華に見えます。正面がこれほど美しい太鼓台はそうザラにはないと思います。全体としても流石の金糸の輝きが奥深しくも神々しく、2〜3年後にはもう後光が差しているのではないかと期待が持てます。符号の錨も手が込んでいます。何と言っても、紅白の貫きが美しさと上品さ中須賀らしさを総合演出しています。

●布団締めは宝珠龍の尻尾が跳ねていて、剣龍の剣の向きが左向きという新居浜では珍しいタイプでしたが、先代を踏襲されていました。房は、少し水色が効いていて綺麗でした。括りの巻きの色は白で、変更はありませんでした。白色の巻きは、川西の西方で3台揃いにしていますが、中須賀の白は、全体が盛り沢山の太鼓台だけに、全体をシャープに見せる重要な役割を果たしているのだなとつくづくと感じました。

(171201単発上梓)
(171207二弾上梓)
(171211三弾上梓)

太鼓館巻頭へ 1147 続く